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外来から入院〜退院までの流れ


1.初診

 まずは診察しなければ話は進みません。問診、肛門診察(視診、触診、肛門鏡検査)を行い、診断します。必要に応じて大腸内視鏡検査を行う場合もあります。手術が必要と思われる方にはその旨お話しますが、一般に肛門疾患で緊急性を要することはまずありません。よく考え、家族や職場と相談の上、手術を決めていただいて結構です。


2.予約

 手術をご希望の方は外来診察時に医師までお申し込み下さい。
 現在、電話や窓口での予約は行っていませんので、ご了承下さい。


3.手術前検査

 手術日が決まった方は、おおよそ一週間前に術前検査に来ていただきます。
 まず、手術の説明を聞いていただき、手術同意書に署名をいただきます。
 成人で理解力がある方なら、ご本人のみで結構ですが、未成年やご高齢の場合はご家族に来院いただき、説明し署名をいただきます。説明終了後、手術をする上で異常がないかを確認するため、胸部レントゲン、採血、心電図、検尿の手術前検査を行います。尿が取れない場合(尿をしたばっかりとか、生理中の方)は、検尿のみ入院日当日でも構いません。検査が終わったら、入院時に用意していただく物などの説明を看護師が行います。手術前検査時は時間に余裕を持って来て下さい。


4.入院

 入院は原則、手術日の前日もしくは手術当日です。手術前検査時に指定された時刻に来院して下さい。入院時には看護婦よりオリエンテーションがあり、入院時診察として、医師の肛門診察があります。手術についてもご質問があれば、承りますので、外来で聞きそびれたことなどは遠慮なく、ご質問下さい。


5.手術

 手術前日夜から下剤を服用し、大腸をきれいにしてもらいます。手術の当日午前中に、大腸内視鏡検査を行い、便が残っていないか、肛門付近にポリープや癌が無いかを確認します。異常なければ、予定通り午後から手術となります。
 手術時間は外来診察との兼ね合いがあり、明確にはお約束できませんが、おおよそ13時半から14時ころを予定しています。
 痔の手術は通常30分〜1時間で終わります。ALTA療法は麻酔がかかれば10〜15分で終了です。ソケイヘルニア手術は1時間強くらいです。
 お尻の手術はジャックナイフ体位で行いますので、手術中にお腹が圧迫されて気分が悪くなる方がいます。手術の姿勢を変更することはできませんが、枕をお腹の下に入れるなどの対応をしますので、我慢しないで下さい。


6.手術後

 手術直後はベッド上安静となります。麻酔の方法にもよりますが、3〜5時間後に麻酔が切れて来て、動くことが可能になります。手術後2時間後から水分摂取が可能になり、原則として、夕食も取っていただきます。痛みが強い場合は、遠慮なく看護婦にお申し出下さい。痛み止めの内服や筋肉注射をして、痛みを和らげる処置を行います。


7.手術翌日以降

 特に大きな制限はありません。痛み止めの内服、下剤によるスムーズな排便を心がけてもらい、痛みのコントロールと出血の予防につとめていきます。
 術後2日目まで抗生剤の点滴を行います。
 腰椎麻酔後の頭痛が出た場合、ベッド上安静とし、できるだけ水分を取るよう心がけて下さい。通常2〜3日で頭痛は治まります。


8.退院〜外来

 退院予定日の前日に肛門診察を行い、肛門内部まで観察し傷の状態を観察しますので、患者様には痛い思いをしていただきますが、ご辛抱をお願いします。この診察で問題なければ、退院となります。退院後は4〜7日後を目処に外来に来ていただき、診察を行います。異常がなければ、通院は週に一回程度です。
 手術によって異なりますが、傷が治るまで3〜6回くらい来院していただくことになると思います。


9.通院終了

 痛みや出血が無く、傷が治れば通院は終了となります。手術式にもよりますが、痔の手術の場合、治癒まで1.5〜2ヶ月くらいかかると思います。